「アッコちゃんの時代/林真理子」読了。読んでるときは、知らないバブル時代の様子がたくさん垣間見えて面白いのだけれど、最後まで読んで、これで何を感じろというのか?とちょっと疑問に思ってしまった。とにかくモテてモテてこまる人の話。昨今、中途半端にモテてる人までが、自分は特別!みたいに思ってしまうことも多いかと思うけど、アッコちゃんくらいモテたら、もう敬服するしかないですよ。気持ちいいわ。今でいうと、そんなモテてモテて困って、男に与えられて困っちゃう!って人は誰なのか…。

小説の中で現代になると、バブル時代にぶいぶいいわしてた土地成金とかにとって変わる人が、IT長者とかになっているけれど、今は価値観が多様なので、時代の寵児=IT長者だとも思えない。だって、そんな浮かれた時代じゃないし、あんまり格好よくないんだもの。それに、アッコちゃんもちょっと気づいていたけれど、男に貢がれるだけで女子が満足いく時代ではないんじゃないかしら。男子にちやほやされるに越したことはないのはいつの時代も一緒だけれど、それだけで満足できるほど現代の女子は単純じゃあなさそうです。でも、今だったらどんな人とつきあうのが一番ドラマチックで小説になるのかしらねー。ま、こればっかりは、やっぱ価値観も違うので一概には言えないか。